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優菜 林

林 優菜

2016.11.16

結婚式引出物のすべて~選び方・マナー・最新傾向~

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「結婚式準備で大変だったこと」としてよく話題になるのが「引き出物選び」です。

 

 それもそのはず。引き出物は、新郎新婦からゲストへ「来てくれてありがとう」という感謝の気持ちと、
結婚祝い(ご祝儀)のお返しとして贈られます。もしマナー違反をしてしまうとゲストに失礼なため、新郎新婦さんは引き出物選びに慎重になってしまうのです。

 

 基本的に引き出物の選び方には金額や個数の定番はありますが、地方によっては、個数がバラバラだったり、地域特有の縁起物付けないといけなかったりと、選び方も複雑です。

 

 そこで本日は、引き出物の基礎から最新のおすすめ引き出物まで「引き出物」の全てをご紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

【目次】

  1. 引き出物の由来と歴史
  2. 引き出物と内祝いの違い
  3. 地域で差が出る「数」と「種類」
  4. 金額の相場
  5. 最近の引き出物事情
  6. 引き出物選びの傾向
  7. 超便利!引出物宅配サービス
  8. まとめ

引き出物の由来と歴史

 

 引き出物の始まりは、時代をさかのぼる事、平安中期以降。当時は貴族や大臣たちの間で祝宴が頻繁に行われていました。そして、宴にお客様がいらっしゃった際、宴席の主は、庭に馬を引き出して、その馬を客人へのお土産という形で贈っていました。その「お土産の馬を庭先に引き出して見せた」様子が名前の由来と言われています。馬小屋が無い人はもらっても困りそうですが(笑)

 さらに鎌倉・戦国時代に入ると、戦での武運を祈り、縁起をかつぐ武家の間で引き出物のやりとりが活発になります。品物は馬ではなく刀剣や弓矢、アワビ、昆布、鮭・鱈や昆布・お茶など贈答品が中心です。語源となった「馬」は贈り物として使用されなくなりましたが「引き出物」という言葉は残ったそうです。

 江戸時代になると宴席のお膳に添えて出す様々な品物を「引出物」と呼ぶようになりました。焼いた鯛や鰹節などです。お土産として持ち帰り、宴会に参加しなかった家族達にも慶事を分かち合うという意味合いも強くなりました。

 そして時代は変わって現在。引き出物は、結婚式・披露宴の際に招待ゲストからのご祝儀に対するお礼として配られる品物を指すようになります。以前までは「振舞われた料理の一部を持ち帰る」のが一般的だったり、大きくて重たいものがよしとされていましたが、最近では、日持ちのする引き菓子や持ち帰りに楽なコンパクトな品物など少しずつ実用性の高い内容に変化していきました。また最近では「おもてなし」の傾向として、ゲスト(の個性)に応じた「贈り分け」をするカップルが増えてきているようです。

 このように引き出物の日なものは時代によって変遷しますが、いづれの時代も当時の人が好み、そしてある程度高価で縁起のいいモノが好まれていたようです。

引き出物と内祝いの違い

引き出物と似たものに「内祝い」があります。

引き出物

挙式や披露宴に参加頂いたゲストへお渡しする品物。

内祝い

 挙式や披露宴に参加しない方から頂戴した御祝儀に対してのお返しを言います。親族、血縁関係にある方は「内祝い」とし、その他の方へは「御礼」という地域もありますが、今は友人、親族わけ隔てなく「内祝い」としているところが多いです。

・金額

選ぶ品物の金額の相場ですが、親族であれば御祝儀の30%~50%分のお返し、友人、会社関係者へは50%分のお返しが基本です。また、ご祝儀ではなく高価な贈り物などを頂戴した際にもお返しは必要になります。その場合にも、いただいた品物の30%~50%の品物を贈りましょう。

・内祝いは「柄や数」で縁起をかつぐ

 内祝いの品は柄や数も縁起の良いものにこだわるのが基本です。奇数が慶事にはふさわしく、三・五・七は吉数、四・九は凶数です。八は末広がりの意味で吉数となり、ペアカップなどの一対以上の組み合わせのものは、偶数でも慶事に使えるようです。

 柄は、松竹梅、鶴亀、宝尽くしなどが吉祥文様とされ、慶事にふさわしいです。最近は気にしない人も増えているようですが、目上の方に贈り物をするときは、きちんとわきまえておきたいですね。

・贈る時期

挙式後1ヶ月以内に贈るのが一般的です。

・熨斗(のし)

引き出物ののしは、10本結び切りの「寿」で準備します。5本ののしでなく10本を使う理由は、より固く結ばれますようにという意味が込められています。内祝いののしは、10本結び切りで上書きを「内祝」にします。内祝いは、お祝いがあった家がその喜びを分かち合うという意味で、贈ります。

地域で差が出る「数」と「種類」

 引き出物の数と種類は、地域や土地によって実にさまざま。ただ、慣習が異なりますが、「記念品と引菓子」はほぼ全国で揃えられています。そこにプラスして、地域ならではの「しきたり品」が添えられることが多いようです。

【引き出物の数と種類】

北海道・東北地方・・・記念品 引菓子 (赤飯、折詰)※①

 

関東地方・・・記念品 引菓子(鰹節)

 

北陸地方・・・記念品 引菓子 籠盛り 松の葉 赤飯 ※②

 

甲信・東海地方・・・記念品 引菓子 名披露目 鰹節 赤飯

 

近畿地方・・・記念品 引菓子 (折詰 果物など)

 

中国地方・・・記念品 引菓子

 

四国地方・・・記念品 引菓子 折詰

 

九州・沖縄地方・・・記念品 引菓子 (蒲鉾 果物など)

 

 

※①折詰・・・食事を折箱に詰めること。披露宴などで出された食事が食べ切れない場合などに折り詰めにして持ち帰れるようになっていることもある。

 

※②籠盛り・・・籠に盛った果物やハム、松の葉・・・「名刺代わり」といった意味を持つ、タオルや風呂敷などのちょっとした贈り物のこと。

 

※③名披露目・・・新郎新婦の名前ののしをつける品物

 引出物と引菓子の合計数は奇数が基本です。偶数は「割れる」を連想するので避けた方がいいですが、最近は気にしない人も多いです。また、簡易包装やのし紙なしのギフトも増加していますが、上司や目上の方など気にするゲストへの配慮は忘れずにしましょう。

 因みに、ご祝儀ではなく会費制の北海道や沖縄はそもそも引き出物の習慣が無く、用意しないこともあるそうですよ。

金額の相場

 引き出物の金額の相場ですが、祝儀の10分の1の記念品とそこに引菓子を加えるケースが主流です。例えば、祝儀が5万円なら5千円の記念品と千円の引菓子でトータル4千円といった感じです。また、祝儀が5万円でも、3千円の記念品と千円の引菓子、2千円のその他品物というように品数で差をつける場合とがあります。引菓子は千円~二千円のものが無難です。

 ただ、御祝儀袋にいくら入っているかどうかはいただいてみないとわかりませんよね。ですので、引き出物を用意するときは、相手の立場を考えた上で用意するのが無難です。 

会社の上司、先輩

親しい会社の上司や先輩の場合中には5万円のご祝儀を包む人もいます。ですので、目安としては5000円程度の記念品を+引菓子用意します。

会社の同僚、友人

会社の同僚や友人の場合は、3000円程度の記念品と+引菓子一般的です。

親族

親族の場合も相手との関係にもよりますが、だいたい1万円前後の記念品を用意する人が多いでしょう。親族の場合は、先にご祝儀を頂ける場合もありますので、値段を見てから考えるといいでしょう。最近では親族には引き出物を用意しないこともあります。親御様と相談して決めましょう。

 

夫婦

夫婦の場合は、5万円のご祝儀が基本的な金額なので、目安としては5000円程度の記念品と+引菓子を用意します。

最近の引き出物事情

 

 引き出物の定番が、お皿などの食器や陶器から自分で好きなものを選べるカタログへ移行して十数年が経ちます。今では、全国ほぼすべての会場がカタログギフトを取り入れているくらい定番の引き出物アイテムで、しかもほとんどの方がカタログギフトを選んでいるので、一度は貰ったことがある人も多いのではないでしょうか。因みに、私は今年3回結婚式に出席して3回ともカタログギフトをもらいました。

 そんなカタログギフト時代の現代ですが、実はまた今少しずつ変わろうとしています。ここでは最近の引き出物の選び方の傾向、最新人気アイテムやサービスをご紹介します。

■引き出物選びの傾向

 カタログギフト時代の今ですが、実は、最近ではまた初期に戻り食器などを贈る方も多いそうです。というのも、カタログ時代に入り十数年経つので「貰う方もカタログ自体のランクや掲載されている商品の値段が大体わかってしまうから」「やはり感謝の気持ちを込めて自分たちで物を選びたい」のだとか。

 

 私も、何度もカタログギフトをいただいてますが、自分で好きなものを選べて嬉しい反面、なにか少し物足りないような気がします。BEAMSのコインケース?パールのネックレス?そりゃあいただければ何でも嬉しいですが(笑)でもやっぱり「贈り物にはふたりのストーリーが関係しているべきだ」と思うのです。

 例えば、弊社で結婚式をプロデュースし新江ノ島水族館がきっかけで結婚したおふたりがいらっしゃいました。そこで新郎新婦様は、引き出物の一つに小野省三さんのガラス玉を選びました。このガラス玉は、太陽光にあてるとまるで水中から海面を見上げているような輝きを放つ不思議なガラス玉です。水族館が大好きで結ばれた新郎新婦様ならではの贈り物です。

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太陽光にあてた状態

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時代といいますが、私は飽物の時代でもあると思います。カタログギフトに載っているものは基本的に自分でも購入できるものがほとんどどだし、既に持っていてあまり魅力に感じないという方もたくさんいらっしゃると思います。だかこそ、今必要なのは「おふたりならではのストーリー」だと思うんですよね。あと「お二人が自分たちの為に選んでくれたんだ」という行為が何より嬉しいです。

 

超便利!引出物宅配サービス

 引き出物をゲストの自宅へ直送してくれるという新サービスです。カタログギフトと似ていますが、こちらは「おふたりが選んだものをご自宅に直送する」というもの。宅配サービスには嬉しいメリットがたくさんあり、今、注目のサービスです。

【引き出物宅配サービスのメリット】

・手荷物が増えないのでゲストが楽ちん!

・雨や急な悪天候な日でも引出物が濡れる心配なし!

・「持ち込まない」ので持ち込み料がかからず、節約もできる!

・引き出物の選択肢が増える!!

当日持ち帰りる引出物だと重さや大きさを考慮する必要がありましたが、宅配なので気にせず引出物を選べます。

・細かい送り分けが可能!!

・家に帰るまでわからないので、ゲスト同士に比較されない!

カタログギフトの色や品物の大きさを見て実は心の中で比較しているゲストも多いです。

俺の方がランク低い…とモヤモヤしてしまうことも。

おススメ宅配引き出物サービス会社

引直(ひきちょく)

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なんといっても、2000点という豊富な品数が魅力の引直。宅配料・メッセージカードが無料!最大20%割引!などお得な情報も満載です。

http://www.giftnavi.jp/

ヒキタク

 

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ブライダルギフトで有名な「PIARY」が展開する引出物宅配サービス「ヒキタク」。

ヒキタクは宅配用BOXのデザインが選択できます。ギフト系全般と、その他にもプチギフト・ペーパアイテム・ウェルカムボード・二次会の景品など商品数が豊富なので、手配先を一つにしたい方にとてもおすすめ!

http://www.piary.jp/

 

手ぶらギフト

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なんといっても魅力は、挙式の直前で発生する商品の個数の変更など、迅速に対応してくれて電話やメールはもちろんの事、LINEでのやりとりも可能ということ!忙しい挙式前、レスポンスの速さ・柔軟な対応力はおすすめです。

また専任プランナーが、打ち合わせから挙式終了まで担当してくれるというのも嬉しいですね。

http://wedding.chowa.jp/

 

まとめ

いかがでしたか?時代が変わり贈る品物が変わっても「これまでの感謝とこれからもどうぞよろしくねと思いを込めて贈る」という根本は変わりません。

昔ながらの食器や陶器、カタログギフト、オリジナル引き出物、宅配サービスなど多様化しているので、選ぶのもの大変ですし「喜ばれなかったらどうしよう・・・」と心配になるかもしれませんが。しかし、相手を思いながら一生懸命選んだものならゲストはどんなものでも喜んでくれるはずです。

ぜひ素敵な引き出物を選んでくださいね。

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優菜 林

林 優菜

ウエディングプロデューサー

元俳優。俳優時代、舞台や映画を通して、お客様に楽しんでいただく快感を覚える。その後、空飛ぶペンギン社の型にハマらないユニークな結婚式に出逢いブライダル業界に転職。 「結婚式は最高のエンターテイメントだ!」を合言葉に、ゲストがワクワクするような結婚式創りに励んでいる。

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空飛ぶペンギン社で働くスタッフによるブログです。オリジナルウエディングを作るコツから結婚式準備のお役立ち情報まで発信していきます!

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